地球環境と人類社会を持続化するために現在、都市(Urban)レベルでの変革(X:Transformation)と迅速な対応が求められています。その原動力となるのが、1人1人(Human)の行動変容とデジタル技術(Digital Technology)の融合です。
人物情報のデジタル化
現在、医療・身体特徴(指紋や静脈)、資質や履歴等、あらゆる人物属性の数値データ化が進められています。目的は、「1人1人がニーズに合ったサービスを選び、多様な幸せを実現する社会(=人に優しいデジタル化)の到来」。ただし、それら個人情報の扱いは多くが非公開か、極めて制限的です。
2D都市空間データの活用ソリューション
都市分野でも、個々の単位に「敷地」や「建物」がありますが、個人・民間財産のため情報はほとんど公開されていません。そこで、「メッシュ(100mまたは250m)」に区切って都市全体を隙間なくカバーし、メッシュ単位で都市の各部位がもつ属性・特性を数値データ化することで情報をオープンにし、分析に活用しています。
国政調査の集計結果から将来人口を予測し、メッシュ単位でデータ公開・活用へ
※施設立地分析には100mメッシュの精度が必要なため、当社で
重回帰分析を行い精密化処理
サスティナブルな都市(スマートシティ・SDGs達成)を
追究するための都市情報
GISを用いることで様々な都市要素をメッシュ単位にデータ化できます。都市の将来を動的に議論するためのデータ(=指標群)には、「人口予測」「エネルギー・CO2」「災害損失確率」「まちの快適性」「都市の維持コスト」等があります。当社はメッシュ単位の詳細な「将来人口」「期待損失額」予測技術を持ち、また「エネルギー・CO2」推計の実績があります。
環境省による平成23年地方公共団体実行計画策定マニュアルより
(推計実施・グラフ作成:アバンアソシエイツ)
※「エネルギー需給に基づくCO2排出量と対策削減量」を半径250m円領域単位
(メッシュの応用形)で推計
都市OSとの連動①
包括的なシミュレーション分析と逆算
地球環境へのダメージを最小限に抑え、都市を持続化するには、必要な対応水準を上記の指標群でも割り出す必要があります。次に、その水準をどう達成していくか、SDGsの考え方に従って逆算で組立てます。そうした作業を、膨大なデータを蓄積し、AIを活用したプログラム間の連動を可能にする「都市OS」が支えます。
SDGsの取組みにおける2つの異なるアプローチ (図作成アバンアソシエイツ)
※地球が「時間切れ」する前にサスティナブルな都市を実現するには、
できるだけ早期にSDGsの取組みをフェーズ1からフェーズ2へ移行する必要があります
都市OSとの連動②
人々とのコミュニケーション
政府が2050年カーボンニュートラル・2030年CO2 46%削減を掲げたように、割り出された対応水準を達成することは難しいと予想されます。しかし、「都市OS」の情報共有機能を用いることで数値的なエビデンスを人々へ分かりやすく提供し、議論を重ね、意識醸成と行動変容のサポートが可能となります。当社は、自治体や民間企業等と協働してそうした挑戦をサポートしていきます。